山中校長コラム


[2020/01/07] 令和2年1月  新たな気持ちで頑張りましょう

新年明けましておめでとうございます。
令和2年の新年として、気持ちを新たにする活動をすると同時に、学校年度では、令和元年度のまとめをする大切な3ヶ月の始まりになります。この大切な時期を充実させるために、毎年同じことが言われていますが、今年度の今までの9ヶ月の「振り返り」と「新年の目標」を明確にすることが大切と言えます。

 

今年は元号が変わっての初めての年となります。その初めての年の干支が子年となり、干支の始まりは、子年です。偶然とは言え、何か不思議な気持ちがします。

本来の「干支」は、十干と十二支を組み合わせたものです。干支(えと)の「干」は「十干」のことで、以下の10種類です。
日本語の読みは、甲:きのえ、乙:きのと、丙:ひのえ、丁:ひのと、戊:つちのえ、己:つちのと、庚:かのえ、辛:かのと、壬:みずのえ、癸:みずのと となります。干支(えと)の「支」は「十二支」のことで、以下の12種類です。子:ね、丑:うし、寅:とら、卯:う、辰:たつ、巳:み、午:うま、未:ひつじ、申:さる、酉:とり、戌:いぬ、亥:い となっているのは、皆さんが、ご存じの通りです。
十干と十二支を組み合わせると、十干の最初の「甲」と十二支の最初の「子」の組み合わせ「甲子(きのえね)」から始まり、「乙丑」「丙寅」「辛卯」・・・と続き、「癸亥(みずのとい)」まで60種類あります。干支がひとまわりして同じ干支が巡ってくると「還暦」です。60歳になると「還暦」を迎えたというのはこの意味からです。

 

最初の「甲子」は、高校野球で使われる「甲子園」でなじみがあると思います。この球場は、1924(大正13)年の甲子の年に完成したので、この名前になったと思われます。今年の干支は、37番目の「庚子」です。本校の創立者である松﨑庚子良先生は、

1900(明治33)年の「庚子」の年にお生まれになり、お名前に「干支」が付けられたと思われます。その意味で、新元号が始まる今年の干支(えと)は、学園にとって、何か意義深いものを感じます。

 

さて、新年の目標を設定して、その実現を確実にするために、振り返りが必要です。そのために、「目標を書く」→「目標の再確認」→「振り返り」をすることが有効だと思います。その振り返りで、「目標」がより具体的になり、「自分への問いかけ」が具体的に出来るようになると思います。そこから、新しいことが生まれたり、発展があると思います。

「目標を書く」→「目標の再確認」→「振り返り」の作業を具体的にするには、

1,目的を明確にする

2,具体的で可能な数値を設定する

3,大きな(長い)期限と小さな(短い)期限の両方を設定する

4,振り返り・修正を小さな(短い)単位(時間)で実行する

5,最初に目指していた気持ちを忘れないために、すぐに取り組む

今年も成長を果たすために自分に限界を設けず、お互いに頑張りましょう。

 

- - <今月の推薦図書>- -

今月、推薦する本は、橋本 治氏の「桃尻語 枕草子 上・中・下」河出書房新社 です。

原文から逸脱することなく、現代風に翻訳され、その上、〔註〕がすごく充実していています。日本史受験の人にはお勧めで、必読だと思います。平安時代(清少納言)の価値観を理解するのに最適な本です。


[2019/12/01] 「一年の振り返りを」

令和元年もあと一月足らずで終了する時期になってしまいました。皆さんにとってどんな一年だったでしょうか。今年一年で達成出来たことを実感し、どんなことが具体的に積み重ねること出来たかを確認することは、皆さんの成長に大切なことと思います。その振り返りは、学習成果、部活動の取り組み、行事などへの取り組みなど様々なことから自己点検をしてください。

 

生徒の皆さん(私もですが)が生きる世界(社会)は、今後かつてないほど激しい変化に見舞われると思います。どんな力を身に付けることが求められているかというと「自ら取り組む力」「自ら発展させる力」「多様な他者と協働できる力」だと考えます。そのために、どんな資質を獲得しなければならないかというと、一つは、「主体的・自主的に取り組める力」。もう一つは、「協働出来る力」を身に付けることだと考えております。

一つ目の「主体的・自主的な能力」を身に付けるとは、気付きを最初の一歩にして、自分なりの問いを立てて、自分なりのやり方で、自らの答え(納得解)にたどり着く粘り強く探求する力を獲得することが必要です。つまり、やらなければならないことを自ら取り組むだけでは獲得できず、大切なことは、過去の経験に頼らず、課題を発見・創造し、新しいアイディアや仕組みまでに発展で出来る力を持つことだと思います。

二つ目の「協働する力」を身に付けるとは、一人ひとりが互いに認め合うことを原則として、他者を思いやり、多様性を尊重し、持続可能な社会を創り上げる意欲と意志を持つことだと考えております。

 

当然のことですが、「主体的・自主的に取り組める力」と「協働出来る力」を獲得するためには、一日一日の学習はもちろんですが、部活動、行事などの全ての学校活動に全力で取り組むことが大切です。今年度も残り少なくなりましたが、成長を確かなものにするためにも、一日一日を大切にする生活をしましょう。良きまとめをして、新たな気持ちで新年を迎えましょう。

 

- - <今月の推薦図書>- -

今月、推薦する本は、原田 マハ氏の「美しき愚かものたちのタブロー」文藝春秋社の単行本です。

作者の原田 マハ氏によると、国立西洋美術館設立60周年の餞(はなむけ)の一冊にしたかったということです。
ものがたりは、明治期に首相を務めた松方正義を父に持つ松方幸次郎が、ひょんなことから芸術と出合い、「松方コレクション」という一大コレクションを築くまでの話になっています。「松方コレクション」返還に向けた厳しい交渉を描くハードボイルドな一面もありながら、アートという一本の芯が通った本でもあります。読み応えのある本ですが、冬休みにじっくり読んでいただけたらと思います。


[2019/11/01] 素晴らしかった ラグビーワールドカップ(W杯)

多くの人がラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会を観戦したと思います。私もその一人で、ドキドキしたり、ワクワクしたりして、日本チームの試合を観戦しました。

ラグビーW杯は五輪、サッカーW杯に次ぐ世界的なスポーツイベントで、今大会が9回目で、アジアでは初開催となり、3連覇を狙うニュージーランドなど20チームが参加しました。日本チームは、皆さんがご存知のように初めての決勝トーナメントの出場となり、準々決勝での南アフリカ戦に敗れたとはいえ、心に残る好試合だったと思います。

 

確かに日本チームの大活躍に大いに感動もし、勇気づけられましたが、今後私たちが考えなければならないことや、どうグローバル化を進めていくべきかなどの多くの示唆も与えて貰ったのでないかとも考えます。

その一つは、日本チームの「多様性」です。
ラグビーの代表資格は他競技とは異なり、国籍は関係なく、その国・地域で
(1)選手本人が生まれた
(2)両親、祖父母の1人が生まれた
(3)3年継続して居住
(4)通算10年居住
のいずれかを満たせば資格を得られるそうです。日本代表31人のうち、ニュージーランド、トンガ、南アフリカ、サモア、韓国、オーストラリア、そして日本の7カ国の多様な背景を持つ選手が「ワン・チーム」のスローガンの下、一致団結して戦い、あのような素晴らしい結果が生まれたと思います。出身国や言語が違った者同士が、同じ目的で集まり尊重し合いチームを形づくった日本チームに今後日本が目指す、グローバル時代の協調と結束の姿がそこに感じることが出来たと思います。

もう一つは、「ワン・チーム」という日本チームの合言葉です。
「One for all ,all for one
(一人はみんなのために、みんなは一人のために)」
ラグビーの神髄を伝える言葉だそうです。

 

一人ひとりが自分の役割を果たし、全員で勝利という一つの目的に向かうことが込められている合言葉と思います。一人ひとりが自分の役割を果たすといことは、相手の考え(価値観)や特性を認め、自立した強い個が主体性を発揮し、納得するまで話し合うことと考えます。それによって、連携が生まれ、チームが同じ目標を共有し、大きな力を発揮した思います。

国際競技連盟「ワールドラグビー」が定めたラグビー憲章は、ラグビーの中心となる精神を「品位」「情熱」「結束」「規律」「尊重」の五つの言葉に込めたそうです。この基本原則は、全ての選手と関係者に課せられる、チームプレー、フェアプレー、試合後に互いをたたえ合うノーサイドの精神が、それを表しています。

 学ぶことが多かったラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会を一過性の大会と考えず、私も含めて、今後の学びに生かしていければと強く思います。

 

- - <今月の推薦図書>- -

今月、推薦する本は、門井慶喜氏の「銀河鉄道の父」(講談社)です。

 

門井慶喜氏が書く本は、歴史小説が多いですが、この本は、当然、宮沢賢治について書かれたもので、ちょっと趣の違う本になっています。宮沢賢治の新しい面を発見でき、宮沢賢治が書いた本を読みたくなると思います。読書の秋を堪能できる本と思います。


[2019/10/07] 豊かな表現力を身につけよう

後期の授業活動が始まりました。まとめでもある、後期に、どんなことに取り組んで欲しいか書きたいと思います。

 

後期の目標・目的は、各学年での自立・自律を実現させ、自分を向上させ、達成感を積み重ねて成長することです。
「自ら求め、自ら考え、自ら判断し、自ら行動する」自立・自律した逞しい人間として成長し、その実践活動を通じて、「主体的に学ぶ力」「協働力」を獲得して欲しいと思います。また、心豊かで、思いやりの心を備えた人間として成長することも期待したいと思います。

 

そのために「他人の気持ちを理解する力を付ける活動」に取り組んで欲しいと思います。

その活動で重要なことは、豊かな表現力を身につけることだと考えます。表現力を鍛えるのは、何か特別な科目や行事があるわけではありません。当たり前のことですが、一日一日の学びを大切にすること以外にはその方法はありません。


いつも私が話しているように「自分と同じように、相手を大切な人と考え、感謝と思いやりの気持ちを持つ」ことが何より大切と思います。自分を大切に出来ない人は、相手を認めることも出来ないし、当然大切には出来ません。従って、自分を厳しく鍛えることは、相手を大切にすることにもつながり、思いやりの表現も出来るようになると思います。
チームワークの大切を十分理解し、いろいろな考え方、価値観を持つ人と活動をして、相手の気持ちを理解する力を磨いて欲しいと思います。

 

10月からは、文化祭・プレゼンテーション発表・合唱コンクールなどチームで活動する機会が多くあります。ここでリーダーや協力者としてどうしたらうまくいくのかなど、いろいろ考えなければならないことや、悩むこともあると思いますが、その一つ一つの経験や体験が大切と考えます。皆さん一人ひとりの成長を期待します。

 

- - <今月の推薦図書>- -

今月、推薦するのは、上橋菜穗子氏の「天と地の守り人」のシリーズ本です。

 

ダイナミックで冒険心溢れる本です。読書の秋に相応しい本で一気に読める本だと思います。
この本に限らず、様々な本に出会って欲しいと思います。

 


[2019/09/02] 「自立して学ぶ力」について

夏休みが終わり、まとめを意識しなければならない時期になりました。
9月からは、今まで積み上げてきたものを振り返り、そして、これから何をしなければならないか、あるいは、どんな成長を果たさなければならないかを考える大切な時期とも言えます。

 

これからの大切な時期に、皆さんに身に付けていただきたい力の一つに、本校の目標である「自立・自律した人間として成長」することがあります。
「自立・自律した人間として成長し、自ら取り組む力」を身に付ける第一歩は、確かに、「自らやらなければならないことに積極的に取り組む」とか、「与えられたことに自ら取り組む」ことを挙げることが出来ます。しかし、その事を積み重ねても、これから皆さんが求められる「自ら考え抜き、自立して学ぶ力」や「自分なりの問いを立てて、自分なりのやり方で、自分なりの答えにたどり着く探究力」を身に付けることは難しいと思います。

そこで、今回は、「自立して学ぶ力」について考えて欲しいと思い、森下典子著の『日日是好日』を紹介したいと思います。

『日日是好日』は、著者の森下典子さんが茶道を始めてからの25年間を描いたエッセイです。就職活動の失敗や失恋、父の死という悲しみを経験しながらも、「お茶」からさまざまな気づきを得ることで、自分と向き合ってきた日々を綴っており、2002年に刊行されてから15年以上経った今でも読み継がれています。また、映画化もされ、2018年9月に他界した樹木希林さんが茶道教室の先生役を演じたことで知っている人もいるかもしれません。

 

図書館にも文庫本で置いてありますが、ぜひ、購入して、じっくり読んでください。慌てず、心にしみこませるように、熟読してください。必ず、何か残るものがあるはずです。
最後に、「自立して学ぶ力」について関連した文章を紹介します。

 

一つは、「まえがき」より、
世の中には、「すぐわかるもの」と、「すぐにはわからないもの」の二種類がある。すぐわかるものは、一度通り過ぎればそれでいい。けれど、すぐにはわからないものは、フェリーニの『道』のように、何度か行ったり来たりするうちに、後になって少しずつじわじわとわかりだし、「別のもの」に変わっていく。そして、わかるたび、自分が見ていたのは、全体の中のほんの断片にすぎなかったことに気づく。

という文章です。
※フェリーニの『道』とは、フェリーニ監督作品のイタリア映画。

文中にも記述があります。
もう一つは、「第十四章 成長を待つこと」より、
本当を知るには、時間がかかる。けれど、「あっ、そうか!」とわかった瞬間、それは、私の血や肉になった。もし、初めから先生が全部説明してくれたら、私は、長いプロセスの末に、ある日、自分の答えを手にすることはなかった。先生は「余白」を残してくれたのだ‥‥‥。
という文章です。

それ以外にも多くの教えや心に残る文章がありました。期末試験後に熟読を勧めます。

 

- - <今月の推薦図書>- -

今月、推薦するのは、遠藤周作氏の小説3冊とエッセイ1冊です。

 

小説
「沈黙」      新潮社
「死海のほとり」  新潮社
「キリストの誕生」 新潮社

エッセイ
「イエスの生涯」  新潮社

 

宗教(キリスト教)を題材にした作品ですが、そこに止まらず、「人間の弱さ」「悲しさ」などを扱った作品となっています。高校時代にぜひ読んでもらいたいと思います。まず、「沈黙」から読むことを勧めます。


[2019/08/01] 夏休みにチャレンジしよう ~ 社会の動向に関心を持とう ~

夏休みが始まります。夏こそ今までなかなか取り組むことができないことに、チャレンジする絶好の機会だと思います。ぜひ、普段出来ないことを実践してください。

その一つに、新聞を精読し、気に入った記事をファイルすることをして欲しいと思います。そこから新しい知識・課題などを得て、「なるほど」と思ったり、「こんなことを実践してみよう」と行動を拡げ、充実した時間を味わってください。 …more»


[2019/07/01] 「生きること」や「働くこと」をじっくり考えよう

前期中間試験も終わり、夏休みに入る前のこの時期に、普段なかなか考えることができない、「生きること」「働くこと」をじっくり考えてみて欲しいと思います。

 

人間(自分)が生涯を通してさまざまな役割を果たしていく過程で、自分が担う役割を考え、特に、「働くこと」を通して人々や社会にどう関わり、「自分らしい生き方」をするために、どんな学びをしなければならないかを考えて欲しいということです。 …more»


[2019/06/05] 読書のすすめ

中高一貫部も高校部も暑い中での体育祭、本当に大変でしたが、その中で、皆さんがひたむきに全力で取り組み、協働して創り上げたのは、大変立派でした。

 

6月は、前期中間試験など多くの行事があり、忙しい月となりますが、そんな中でも皆さんに、多くの本に触れていただきたいと思い次のコラムを書きました。 …more»


[2019/04/26] 人生どの段階でも学び

来週から風薫る5月になります。慌ただしかった4月もあと数日で終わり、新年度が本格的に始まる時期になりました。

 

日本経済新聞の連載コラム「一歩踏み出すあなたに」の平成31年4月10日付第6回にロンドン・ビジネススクール教授 リンダ・グラットン氏の「人生どの段階でも学び」という記事が書かれていました。 …more»


[2019/04/12] 大宮開成での学びに 誇り(Pride)と自信(Confidence) を持とう

改めて、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。在校の中学・高校2・3年生の皆さんは、進級おめでとうございます。いよいよ新年度新学期が始まります。

皆さんもご存知のように5月1日より新天皇の即位により新しい元号「令和」が始まります。 …more»





中学校学則高等学校学則寄付行為学校自己評価学校関係者評価学校いじめ防止基本方針中学校用教科書採択理由
Jアラートに対しての対応プライバシーポリシーサイトポリシーサイトマップ