校長 その日その日

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校長 その日その日

 

2021/11/01

人生100年の羅針盤

文化祭も終わり、今年もあと2ヶ月程となり、実質的な授業はあと1ヶ月ちょっととなってしまいました。多くの人が時が経つのは早いなと感じ、12月になるとそれに加えて慌ただしさが加わると思います。

 

今回は、昨今「人生100年時代」と言われていますが、「先を見通して生きること」の必要性と同時に、「自分らしく生きること」の必要性について書きたいと思います。
特に、コロナ禍の今は、「先を見通して生きること」は、なかなか難しいと思いますが、それでも、学校で学ぶ時期(中学・高校・大学・大学院など)に何を積み重ねたということが、私の経験からしても、その後の生き方(人生)に大きく影響をしてきます。当然、各段階での学びが次の段階の学びを方向付け、質と量に影響を与えると言うことです。だから、今の学びに「見通し」を持つことが、本当に大切と思ってください。その積み重ねが、「人生100年時代」を生き抜く「羅針盤」になると思います。

 

また、「自分らしい生きること」とは、自由に、気ままに、成果も求められずに生きていくことではないことは、理解していただけると思います。「自分らしく生きる」には、覚悟が必要です。ギリギリ他人に迷惑をかけない限り、他人にどう思われようが、無難でもなく、流行にも左右されず、「何をすれば、自分が納得し、満足出来るのか」をいつも問い続け、「自分がしたいこと」を追求するエネルギーに溢れた生き方をすることが大切と考えます。

 

その経験を積み重ねていく中に、成長が有り、「自分らしさ」が出てくると思います。自分を磨く場は、自分で探し出す努力が必要です。

磨く場を探すために、次の4つの力
1)自ら取り組む力
2)自らを発展させる力
3)多様な他者と協働できる力
4)新たな価値を生み出す能力・意欲
が重要です。

すなわち、基礎力を磨き、「見通し」を持って、粘り強く「自分磨き」をすることで、本当の「自分らしさ」がにじみ出てくると思います。その結果、自立・自律した人間に成長し、「自分らしい生き方とは何か」が分かり、同時に、「先を見通して生きること」の重要性を分かると思います。皆さん一人ひとりの成長を期待します。

 

- - <今月の推薦図書>- -

今月の推薦図書も原田マハ氏の作品とします。先月に、同時に、原田マハ氏の他の本にも挑戦していますと書きましたが、その本を推薦します。「暗幕のゲルニカ」新潮社となります。原田マハ氏もキュレーターとして活動していることもあって、壮大なスケールの中に現実味を帯びた作品となっています。ぜひ、読んでみてください。

※キュレーターとは、英語「curator」を由来とする外来語です。「curator」とは、欧米の美術館や文化施設における専門職の呼称です。学術的な専門知識によって美術資料の収集や保管、展覧会の企画や構成、運営などを行います。施設に属さないフリーランスのキュレーターもいます。原田マハ氏もフリーランスのキュレーターだそうです。