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2020/03/01

若者に求められる力とは

学校活動のまとめの月となりました。高校3年生は卒業となり、いろいろな事があったと思います。在校生にとっては、まとめの月であり、次のステップを準備する月でもあります。

 

今月は、リクルートから出されている「キャリア ガイダンス」Vol 431 別冊付録に掲載された「大きく変わろうとしている世界 そのとき若者に求められる力とは?」に書かれていた記事(全文は無理なので、皆さんに特に伝えたい箇所を抜粋しました)を紹介したいと思います。

今までの欧米の大国中心の世界像が大きく変わっていくことは予見できる。しかし、これから世界に訪れる変化を経済的側面だけで語ることはできない。

 

一般社団法人グーロバル教育推進プロジェクト(GiFT)代表理事の辰野まどか氏は、「経済競争の観点から世界を語ること自体が既に古い考え方なのだと思います。これからの世界はみんなで課題解決に取り組み、持続可能な社会を形成していくことが共通の目的になっていくでしょうし、そうしていかなければなりません。

 

『競争』から『共創』へ、世界中の人々の価値観が変わろうとしているんです。その動きを象徴するものの一つが、国連の掲げるSDGs(持続可能な開発目標)です。」

 

SDGsが示しているのは、誰が勝つか負けるかという世界観ではない。
世界中の組織や人々がそれぞれの強みを活かし合って貧困や差別、環境などさまざまな課題を解決していくそれこそが(ごく近い)未来の世界像であり、世界は今、SDGs が指し示す方向へ大きくシフトチェンジしつつある。

 

自分が稼ぐこと、自分が勝ち残ることを価値とするのでなく、共創、協働して持続可能な社会を形成していくことに価値を見い出す人が多数派となったとき、今の競争型の社会は自然なかたちで変質していくことになる。

 

では、今、世界各国の若者は何を解決すべき社会課題と考えているだろうか。共通して上位に上がっているのは貧困や差別の問題。さらに教育や気候変動についても若者の関心は高い。

 

辰野氏は、「だからこそ教育の果たす役割が重要になる」と言う。国内外の課題を解決するために語学力やスキル以上に重要なのが、他者と協働して社会課題に立ち向かうためのマインドや自信。これをどう養えばいいのだろうか。

 

これまでの学校教育では、与えられた問いに対してあらかじめ存在する正解やゴールを求める教育が主流だった。しかし、マインドや自信を鍛えるには、まずは自分や他人を知り、受け入れ、自分自身の内側や感性から問いを立てて答えを創っていくというプロセスが欠かせない。これからの正解のない世界で生きていくためには、誰もがこのサイクルを回し続けていくことが大切になると辰野氏は言う。

 

以上が記事の内容です。私が改めて何か付け加える必要はないと思いますが、この記事の中に、私たちが考えなければならないこと、しなければならないことが書かれていると思います。新しい年度に更なるステップをするため、この記事も参考にしていただいて、展望を持ってこの1ヶ月を充実したものにしていただけることを期待します。

 

- - <今月の推薦図書>- -

今月推薦する本は、小川糸氏の「ライオンのおやつ」ポプラ社です。
2020年本屋大賞ノミネート作品の1冊です。2018年12月1日から2019年11月30日までの間に刊行された日本の小説が対象作となっています。
全国の書店員が実際に読んで「面白かった」「お客様にも薦めたい」「自分の店で売りたい」と思った本の上位10作品が選ばれています。

 

「人生の最後に食べたいおやつは何ですか」というテーマが掲げられ、若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える内容の本になっています。

 

すべての人にいつか訪れるテーマをあたたかく描き出していて、心が穏やかになる物語です。じっくり読むことをおすすめします。