校長 その日その日
Principal Day by day
Principal Day by day
2026/03/19
3月も彼岸、今週~来週にかけて立て続けに行事・式典がある関係でちょっと取り込んでおりました。
今日19日(木)は令和7年度中学卒業式を実施。中学卒業式としては本学初の実施です。

ご承知のとおり本中学は6年一貫教育のため、おおかたの生徒は本高校へ内進するのですが、義務教育の終了という節目であり高校進学への自覚をもってもらうために、今年度初めて、保護者・中12年生の参列も得て、本格的な式典形式で実施したものです。
校長式辞は…ちょっと工夫が必要です。
中学生に届く言葉で、かつ「お別れ」ではないので、具体的なエピソード、新たなスタートを励ますものをと考え、実は先週から式辞に関係するかたに根回しをしていたのでした。

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令和7年度 中学校卒業式 校長式辞(概略)
19期生・175名の皆さん、ご卒業を心からお祝いいたします。3年前、大きめの制服に身を包み、緊張していた皆さんは、今日までよく学業に、行事に部活動に励み、体も心も立派に成長してくれました。

思い出に残る校外行事。昨年夏の沖縄国際平和研修では、輝く海と空のもとでかつて、皆さんやここにいるご家族とかわらない多くの命が犠牲になり、今の平和がその上に成り立っているという現実を理解したことでしょう。


校内行事でも、愛知和探究コンペでは、社会的弱者への支援策、消費税問題、若者カルチャー論などに鋭く迫り、英語スピーチコンテストでも、憧れの人物や分野の魅力を英語で熱く語ってくれましたね。

私は皆さんをみていて、卒業生の一人・Aさんを思い浮かべました。Aさんは大学を経てこの春、世界トップレベルの模型メーカーに就職します。
Aさんは中高時代から将来のことを決めていたわけではありません。
しかし当時から工場や建物などの「裏側」に興味があって、写真などを撮っていました。「建物の裏側には、人の素顔、人の息づかいが表れている」と感じていたのだそうです。
大学でデザインを学んでいくうち「人と物をつなぐ仕事がしたい」と思うようになり、今の会社にみごと採用が決まったのだそうです。
Aさんは、意識したわけではないでしょうが、その歩みは校訓「愛 知 和」のようです。
愛=「利他の心」、Aさんの「人と物をつなぎたい」思いがまさに利他の心です。しかも皆さん以前、このタオルをもらいましたね(昨夏、全校配布した20周年記念タオルを掲げる)。 実はデザインしてくれたのは、Aさんなのです。20周年の学校に貢献したいという、後輩たちを思う愛です。
(↓ 中学校舎の特徴・らせん階段をイメージ)

次に知=「豊かな知識・知性」ですが、Aさんは「大宮開成では勉強もプレゼンも幅広い経験をさせてくれたから、自分の選択肢が広がった」といいます。
だから皆さんが学校生活に積極的に取り組むほど、豊かな知識・知性を得て、将来いろいろな進路を選べることになる、といえそうです。
そして和=「多様性」ですが、Aさんは行事の思い出に国際交流プログラムを挙げました。Aさんの会社が世界を相手にする会社だということは、そんな経験と関係がありそうです。

このように、皆さんの将来のヒントは、すでにこの瞬間から、身の回りにあふれているのです。今の興味関心をずっと温め続けることなのです。
折り返しの高校3年間は、ただ「隣の人がやっていることをやる」ではダメなのです。これまで以上に心のレンズを磨き、アンテナを張り、見るもの・聞くもの全てを取り込むつもりで、高校生活に臨んでください。


保護者の皆様、あらためてお子様の節目を心からお祝い申し上げます。
彼らは、皆様と対等に話のできる若者となっていきます。実は先ほどのタオルは、Aさんのお父様のデザインと競作となり、学内で厳正に協議した結果、Aさん本人のデザインが採用されたという裏話があります。子は、親を超えていくのです。


結びに、本校にはまもなく、高校受験を戦い抜いた高校部の生徒たちが大勢入学してきます。他校に進学する人も、きっと新たな仲間との出会いがあるでしょう。
校訓・愛知和を胸に、175名全ての皆さんの新たなスタートを、心から応援しています。
令和8年3月19日
大宮開成中学校 校長 松崎 慶喜
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明日20日(金祝)は高校新入生総合オリエンテーション、
22日(日)外部の高等学校様に招かれての卒業式、
23日(月)本中学/高校終業式 ……どの日もいいお話ができるよう準備したいと思います。