校長 その日その日

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2026/05/25

(5/25)最新動向にアクセス――と、驚いたことに…

24日(日)、久しぶりに爽やかな陽気となりました。校務ではないのですが、都内で行われた「日本考古学協会総会」に参加してきました。

毎年同協会が主催する学会で、国内外の考古学に関する最新の研究発表、問題討議などが行われます。

 

ご存じかもしれませんか、私の専門は考古学で、教員になる前は行政で埋蔵文化財=遺跡保護を担う学芸員職。この学会にはよく参加していました。

しかし大宮開成に来てからは多忙にかまけ、長らく最新の研究動向から離れてしまっているので、自分をアップデートしなければ!と意を決して(大袈裟ですが)参加したというわけです。

今年の会場は渋谷区の青山学院大学。毎年持ち回りで首都圏の大学が会場になります。

全国から大勢の研究者や一般の考古学ファンが訪れます。いくつもの会場に分かれ、旧石器時代から近現代に至る最新の研究発表、また海外の調査事例の発表、論文集や専門書などの資料交換会も行われます。

 

――実は今回、直前に驚いたことが。

参加申込時にプログラムをみていて「ん?」、「大宮開成高等学校 ○○○○と本校生Mさん(高2)の名前が発表者プログラムに載っているではありませんか!

 

初めて知ったのですが「高校生ポスターセッション」という、全国の高校生による考古学に関する研究発表があって、Mさんがエントリーしていたのでした。知らなかった!なおのこと見に行かなければ…。

 

――さて会場。私自身の分野(旧石器~縄文)の研究発表を聞き、そそくさと高校生ポスターセッションの教室に向かうと…すごい賑わい!

 

今年は関東~九州の11校が参加していて、自校のポスター前で生徒さんが一生懸命説明してくれます。肝心のMさんは…他のお客さんがいっぱいで声もかけられません!

 

では先に奈良の学校さんの発表を…「古墳の保全と活用」について、資料もよくまとまっていて、熱のこもった生徒さんの説明に私「実は教員なんだけど、来月奈良に行きますよ!研究、頑張ってね」

 

――ようやくMさんコーナーのお客さんが途切れ、声をかけるとMさんも「えっ?校長先生!」。

 

テーマは「住居内埋甕うめがめの利用法に関する考察」―詳しくは省きますが、縄文人の再生観にかかわるテーマで、専門家の間でも諸説ある研究分野です。

自分なりにいくつかの仮説をたて、ひとつひとつの蓋然性を検討して結論に至った、とMさんも他校の生徒さん以上に熱っぽく饒舌に説明してくれました。

 

↓ いつから取組んでいたの?しかも学会で発表!「高1時からの探究学習で」とMさん。高校生でこのテーマ選定は大したものです

↓ 私の後も絶えずお客さんがMさんの前に足を止め、説明を求めていました

Mさん、本当に輝いていましたよ。素晴らしい説明をありがとう!

 

↓ 本校生も毎年大変お世話になっている青山学院大学さん。都心にありながら心休まる素敵なキャンパスです

 

――実は教育業界と同じく、考古学・文化財保護の業界も、専門性ある人材育成・後継者不足が課題となっていて、それに関する研究発表も聞き、複雑な思いがしました。

 

それだけにポスターセッション会場のような意気盛んな生徒さんがいることは心強く、その中に本校生がいたことは本当に誇らしく嬉しいことです。

 

私自身も自分の知的原点に戻って最新動向にアクセスすることができ、心から充実した一日でした。

 

ぜひ次の世代に人たちにも、考古学という学問をさらに前進させ、歴史をより明らかにし、国民全体の貴重な財産である文化財を後世に守り伝えてほしい、そう願わずにはいられません。

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