校長 その日その日

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2025/11/24

(11/24)心と体をニュートラルに、鉄研・秋の旅

23日(日祝)、恒例の鉄道研究同好会フィールドワークに同行してきました。

今年は茨城県のローカル線探訪。Nさん(高1)プランニングに従い、私とD教諭は信頼して付いていくのみです(笑)。

早朝上野駅を出て9時過ぎ、常磐線は水戸駅に到着。都心から120kmもあるので当部らしからぬ?特急利用で快適に。

↓(右から)Nさん・Tさん(高2)・Yさん(高1)・Nさん(同)・D教諭。水戸が目的地ですか?

↓ 偕楽園のお膝元ならではの駅名表

↓ 目当ては隣ホームから出発する臨時ディーゼル列車でした。Tさんのカメラと撮影の腕が光ります

↓ この臨時列車は茨城の内陸に向かう水郡線で、開放的な窓、木の座席テーブル、そしてダルマストーブ!列車はほどなくエンジン音をあげて走り去っていきました

↓ 臨時列車を見送り、再び常磐線で一駅先の勝田かつた

――勝田駅にて、今回メインのローカル線「ひたちなか海浜鉄道」へと乗り換えます。

馴染みのない方は、ネモフィラやコキアの丘で有名な国営ひたち海浜公園の近くまで行く列車だといえばお判りでしょうか。生徒、フリーきっぷを買うというのでつまりは何度も乗り降りする…?

 

乗車10分、もう「中根」駅で下車。

この沿線では、駅名表や町中の道案内版がユニークに図案化されているのでした。中根駅は近くに前方後円墳があり鉄剣が出土しているとのこと

↓ しかし、雑木林と田んぼしかない無人駅…次30分ぐらい来ないけどいいのかい?

↓ この田園地帯こそが撮影ポイントだということで納得

↓ 再び乗車もまもなく「那珂湊なかみなと駅で再び下車。昭和を思わせる雰囲気の駅です

↓ 内部ではボランティアのかたが待合室でギターを弾き語り。おもてなしある温かな駅でした

↓ この駅は車庫にもなっていて、駅員さん「ぐるっと回ればいろんなのが停まっているからね」と親切に教えてくださり、通りすがりの女性も話しかけてきて「…80年生きてるからね」などと笑ってらっしゃいました

このあと昭和の雰囲気ある駅前食堂でお昼。お一人で切り盛りなさっているというご主人「お待たせしちゃってすみません、生徒さんのはいっぱい盛っておきましたからね」!

 

いっぽう「那珂湊」といえば漁港。駅から那珂湊港までは徒歩10分ほど。観光の車で大渋滞の駅前道路を横目に、私たちも小1時間ほど"お魚市場"を冷やかしたのち(大混雑でした)、再び列車の人となって終点「阿字ヶ浦あじがうらへ。

↓ 飾り気のない無人の終点駅。前述のひたち海浜公園へは列車ではなくクルマ利用が普通なのでしょう

↓ 生徒たちはここでも現役を引退した展示車両がお目当てでした

阿字ヶ浦といえば、茨城近辺の方には海水浴場として親しまれています。駅から坂を下りていくとほどなく砂浜の海岸が。お天気がよければ文句なしだったのですが…。

↓ シーズンオフで誰もいないのは当然ですが、私「…2カ月前は君たちケアンズで泳いでいたんだよね」に当事者Tさん(右2番目)苦笑

一帯は地域おこしにも努めており、駅近くの堀出ほりで神社では、茨城名産の干しイモをかけた「ほしいも神社」を祀っており、オートバイのツーリング客などでにぎわっていました。

↓ 神社PR用のバイクにまたがるD教諭

 

――首都圏から2時間ほどでも、知らない地域はあるものです。私が今回心に残ったのは、何気ない地域の方とのふれあい、そして広大な畑と雑木林のなかを肩を揺らせて走り去る、1両のローカル列車でした。

 

秋の田園のなかで感じる風と色。旅先の人々と何気ないやりとり。ゆっくり流れる時間…。

校訓愛知和の「知」:豊かな知性・知識、「和」:80億との共生。今回のフィールドワークの中にも校訓を見出そうとしてしまうのは私のこじつけかも知れません。

がしかし、日ごろ都会の喧騒に揉まれて余裕をなくしがちだからこそ、今回の旅のような経験で心と体をニュートラルに戻したいものです。勤労には感謝しつつ…。

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