年内学校活動の締めくくり、22日（月）はやはり慌ただしい一日になりました。

 

＜9:00　中学・２学期終業式で講話＞

今月初めに小説家・辻村深月さんにご来校いただいたことから、そのときの対談で私が興味深いと感じた辻村さんの言葉（ご紹介できなくて残念です）をもとに、私たちに必要な心構えをお話ししました。

 

＜10:00　高校・２学期終業式で講話＞

――令和７年も残すところ９日、皆さんどんな年だったでしょうか。高３の皆さんは「人生の関門」を目前にして、本当に今、凛々しい表情をしていますね。

今日は皆さんに、この時期らしい言葉を紹介します。

 

「何も咲かない寒い日は　下へ下へと根を伸ばせ　やがて大きな花が咲く」

 

2000年シドニー五輪女子マラソンで金メダルを取った、高橋尚子さんの座右の銘です。

高橋さんは高校時代まで目立った成績がなかったが、地道にトレーニングを積み、28歳でオリンピックの座をつかみ、日本のマラソン女子で初の金メダルを手にした。高橋さんを支えてきたこの言葉は、高校時代の陸上部監督からかけられたものだそうだ。

 

私たちは常に、木の枝や葉、果実など＂見えるところ＂だけ見て、結果が出た・出ないと一喜一憂してしまう。だが木は、冬の間も見えない地面の下に根を伸ばし続けている。

 

私たちも、目立った伸びが自覚できないからといって、諦めてはいけない。上に伸びない時期は、内に力を蓄えていると考えればいいのだ。

今、根を張っておけば、春になってよりたくさん葉を茂らせ大きな花を咲かせ、豊かな実を付けることができる。もっといえば10代の今、目に見えるものに一喜一憂することは、あまり意味がないかもしれない。

 

ちなみにサクラの木は、根の周りを踏み固められると枯れてしまう。サクラの名所の大宮公園では、園内のアスファルトを剥がして土に戻しています。

 

ならば自分の根元＝心と頭を、今のうちからよく耕し、水をやっておくこと。

いろいろな教科を大切にし、学校行事や部活動などを大事にし、また読書や音楽や絵に触れることが、５年10年先に、あなたの花の色や実の大きさになるだろう。

 

「何も咲かない寒い日は　下へ下へと根を伸ばせ　やがて大きな花が咲く」

 

ご家族と一緒に温かなお正月を過ごされ、また１月６日にお会いしましょう。そして３年生の健闘を、心から祈っています――

 

＜11:00　高校激励会＞

終業式後、高３のみ残ってもらい、在校生・教員たちから激励のメッセージを送る恒例のイベント。今年の目玉は、高３教員団出演のオリジナルムービーです。

生徒にはもちろん極秘で製作、しかも脚本は全面的に生成AI。

実は私にも出演依頼があり、どうなることかと思いましたが生徒たちは大笑い。私はともかく、高３＂俳優＂陣の熱演（怪演？）のたまものでしょう。

↓　必勝ハチマキで熱弁するＫ教諭

＜13：00　３カ月ターム留学出発前説明会＞

お昼をかきこんで次の会場へ。１月下旬に出発を控えたグローバルプログラム参加生徒・保護者のかたとの最終打ち合わせです。

私からは「留学は予定調和の世界から脱し、人生の扉が開くチャンスだ」と激励。NZ６名、AUS３名の計９名に参加許可証を手渡し、提携業者さんからは実務的な説明がありました。

「皆さんは現地では＂お客さん＂ではないから掃除・洗濯は当然」

「シャワーは10分以内！ファミリーから砂時計を置かれた人もいましたよ（笑）」

↓　提携業者さん。本校中高一貫部の英会話でもお世話になっています

＜13:30～夜　剣道部冬期合宿・1日目＞

午後から剣道部は合宿突入。私は慌ただしくスーツから剣道着に、久しぶりの稽古です（ゆえに稽古中の写真は撮れていません）。

約２時間の稽古を終えるともう真っ暗、さすが冬至です。顧問A教諭・部員生徒とともに学校から徒歩10分の老舗旅館「新道山家」さんに投宿です。

↓　夕食に遅れた部長Ｏ君(右)「部屋で寝てしまいました」…稽古を頑張った証拠としましょう

↓　昨年と同様、美味しいお食事でした

↓　食事の後はもちろん自学習。合宿中に冬休み課題を終わらせれば？（笑）

飛ぶように暮れた２学期締めくくりの一日でした。私自身も、講話で話した「下へ根を伸ばす」年末年始にしたいものだと考えます。

 

明朝６時、早朝ジョギングが待っています。