校長 その日その日

Principal Day by day

校長 その日その日

 

2025/06/20

(6/20)「何かをつかみ取りなさい」夏空と法話

20日(金)、私の引率の中2奈良京都伝統文化研修も始まりました。

9時過ぎ、東京発。

↓ 名古屋でお弁当が搬入される(11時前)も、下車する新大阪まであまり時間がないので、のんびり味わってはいられません

新大阪に11時半過ぎ到着。例年になく観光客・インバウンドの方々でごった返しているのは万博の影響でしょう。

↓ そして駅の外へ出ると…私が引率したなかでは歴代最高の暑さかもしれません

 

――13時過ぎ、法隆寺着。生徒には気の毒ですが、個人的には今日のような暑さが法隆寺の力強さをいっそう引き立たせる気がします。

こんな春夏秋冬を1400回もやり過ごしてきた五重塔・金堂は偉大です。あらためて守り伝えてきた人々の思いが知れようというものです。

↓ 暑さにもかかわらず生徒たちは「あの意匠はどんな意味があるのか」などとよく観察して見ていました

 

――15時、薬師寺へ移動。風が吹いてようやく過ごしやすくなってきました。

↓ 見上げれば夏雲が。爽やかなFさんと

国宝の東塔。法隆寺に次ぐ歴史をもつ三重塔。歴史家も賞賛する躍動感はまるで生徒のよう

そして今年も薬師寺名物の法話は…まるで今日の暑さのような熱さ

「見るもの聞くものが『面倒』と感じるか『面白い』と感じるか、全ては自分の心の持ちようだ」

「あなたたちの先祖は必ずこのお寺と縁がある。“寺と仏像ばかり”とやり過ごすのではなく、何かをつかみ取る修学旅行にしなさい――。

話術の硬軟を巧みに使い分け、笑いもとりつつ生徒に分かる人生訓も。

B組のNさん「校長先生はこんな面白い話を毎年聞いているんですか?」いやいや、こんな熱のこもったお話をしてくださるのは滅多にないですよ。

 

――17時過ぎ、若草山を登ったところにあるお宿に投宿。

↓ 何といっても眺望がすばらしく、東大寺はじめ奈良の市街地が一望できます

↓ 街の明かりが旧平城京である奈良盆地。奥の生駒山いこまやまを越えれば大阪

 

――大宮開成は宗教理念の学校ではないですが、私の考える人間形成感と薬師寺さんの法話はかなり通じるところがあるように思います。

 

同時実施中の中1サマーキャンプ、中3沖縄研修のようすをきくにつけ、中2とは良くも悪くも「大人と子どもの中間地点」だとつくづく感じます。

「大人寄り」にシフトするための研修となるべく、今晩も明日も、教員・生徒の奮闘が続きます。