校長 その日その日
Principal Day by day
Principal Day by day
2025/06/21
21日(土)、先日も書きましたが夏至を迎えました。18時現在、京都はまだまだ明るいです。
――中2は2日目・奈良公園散策でした。
↓ 朝6時前、時間より早く来てくれた起床放送係さん。さすがアーチェリー部
↓ 宿の玄関のモミジは実(ゼンマイ羽根のような部分)が色づいていました
↓ 朝食会場、体調不良者はいないようです
――今日は校長目線(日本史目線)で、東大寺の特殊性を紹介します。生徒たちもガイドさんから説明されているかもしれません。
↓ 巨大な南大門からアプローチ。まだ人より鹿の方が多い10時前ですが暑さは相当なもの
↓ 門は「大仏様だいぶつよう」という建築様式。聖武天皇当初のものが焼失してしまった後、源頼朝の時代に再建。豪放さを保ちつつ構造強化・コストダウンを図りました
↓ 大仏殿。こちらも聖武天皇時代のものが焼失し、現在のは江戸時代5代綱吉の時代に再建されたもの。天平期規模の木材が採れず当初より3分の2に縮小も世界最大の木造建築
↓ 軒のきの深さ(約7m)は建物の迫力を決める要素で、この建物の威容を強調しています
↓ 屋根の両頂の鴟尾しびは大陸の影響。屋根瓦は13万枚だそうです。東大寺に相応しい夏雲
↓ もし東大寺を訪れるなら、坂道ではありますが風情ある寺裏の小路がお勧め
↓ 築地塀ついじべいという防火に優れた塀。粘土と廃瓦を突き固めたもの
↓ 「寺」と見える瓦のはおそらく「東大寺」と記され寺の屋根で使われていたもの
大仏殿から坂を上がったところの「三月堂」。ガイドさん「大人だったら大仏殿よりこっちがおすすめ」。
↓ ご本尊の天平仏にお会いすると悩みが薄らぎます。建築様式も非常に特徴的
↓ ”お水取り”行事で有名な「二月堂」。眺望はいいのですが生徒たちは暑さで一休み
↓ お水取りの水はこの井戸小屋の水と決まっているそう。近くの僧房にあったお水取りの松明たいまつはかなり大きなものでした
↓ 校倉造あぜくらづくりの倉庫が各所に”普通に”あるのも驚き
――時間があったので二月堂の裏から「若草山」を登ってみました。「三笠山」ともいわれ、「天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山にいでし月かも」の歌はあまりにも有名です※。 ※唐で客死した留学生・阿倍仲麻呂が故郷を偲んだ歌
↓ 30分、山頂(標高約300m)からは暑さを忘れさせるパノラマが。芝生の山容は奈良のランドマークにもなっています
↓ 山頂が前方後円墳(鶯塚うぐいすづか古墳)だったのは新たな発見。山頂など自然地形を利用する古墳は、古墳でも古い時期のものです
↓ 古墳の被葬者は平城京の栄枯盛衰をながめていたことでしょう
――奈良公園を後にし、午後は京都へ移動。宇治の平等院鳳凰堂では10円玉を手に写真を撮る生徒もいました。
↓ しかし生徒は冷房の効いた博物館が最も嬉しかったらしく「おぉ…」と安堵の声
――今日到着という千葉の学校さんの先生と「…お互い頑張りましょう」(笑)。
深刻な体調不良者が出ていないのは生徒たちが(いい意味で)頑張っている証拠で、夕飯もよく食べていました。
明日22日(日)は京都市内班別研修。天気は曇りとのことでホッとしています。